昔からある茶箱ですが、いまとなっては、作っている工場は本当に少なくなってしまいました。茶処静岡でも県内で数件といったところです。また、茶箱は同じ5kg茶箱や10kg茶箱という呼び方をしても、工場ごとに少しずつ寸法が違っていて、職人さんごとに特徴が出ています。
工法に関しても違いがあります。
当店の茶箱は、いわゆる“昔ながらの”の製法にこだわっています。
なぜ昔ながらの製法にこだわっているかといえば、やはりそれが一番丈夫で長持ちする
茶箱になるからです。
そのこだわりの1つが、“にかわ”を使ってスギ材を接着すること。
にかわとは、動物の皮や骨などから作られる接着剤で、太古の昔から木工など様々な用途に用いられてきているものです。
ゼラチンが主成分のにかわを温めて、液状にして棒ですくってから
茶箱の材料である、スギ材につけていきます。
そして、スギ材同士を接着させます。手早く作業を進めていきます。
にかわを使うことで、接合面に隙間ができず、非常に強く接着します。
安価な接着剤や、釘を使えば 短納期で安く茶箱を作ることもできますが、
丈夫で長持ちする茶箱を作るためには、どうしも欠かせない工程になります。
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